初学者が独学で宅建に合格するために必要な勉強時間の平均目安
目次
宅建試験に合格するために必要な勉強時間は以下のように言われています。
- 最低300時間
- 平均400〜500時間
本当にそんなにかかるのか?検証してみましょう。
ここでは、以下の方が宅建試験の合格に必要な勉強時間の目安について考えます。
- 初学者(法律の勉強も無し)
- 独学(予備校は模試だけ)
- 一発合格
なお、検証する勉強時間は目安に過ぎません。絶対的に足りる時間ではありません。
勉強時間は個の能力に大きく左右されるものです。ご了承下さい。
使用する教材は2つ
宅建試験では大きく分けて2つの教材を使用するのがスタンダードです。
- テキスト(いわゆる教科書)
- 過去問(10〜15年分)
これらを合格レベルになるまで周すには何時間かかるのか?検証します。
テキストにかける時間
初学者で独学となれば合格するまでに最低でもテキストを6周ほど周さなければ話になりません。予備校に通っていてもそれくらいは周します。
テキストを周す?6周とは?
テキストも過去問も一度読んで終わりではありません。何度も復習します。
「テキストを1周する」とはテキストを1ページ目から最後のページまで通して見ることです。
6周する場合はようは全通しで6回見ることです。何度も復習しなければ記憶に定着しないため何度も周します。
受験界では「テキストを○周した」という用語が飛び交います。
ここでは6周するとしてテキストにかける時間を計算してみましょう。
テキストは500ページとします。
【1周目】
1ページにかける時間4分
4分×500ページ=2000分(34時間)
考えながら読んだり集中力が切れたりすることを踏まえて多めの4分で仮定します。
【2周目】
1ページにかける時間3分
3分×500ページ=1500分(25時間)
1周目と比べれば用語など少し頭に入っている状態です。
【3~6周目】
1ページにかける時間2分
2分×500ページ=1000分(17時間)
3〜6周分なので×4します。
17時間×4=68時間
読むスピードはどんどん上がりますが、平均して2分くらいでしょう。サラッと読めばもっと早くできますが「勉強」という点に体重を乗せると早さを求めすぎるのは良くありません。
テキストにかける時間はトータル「127時間」
テキストにかける時間はトータルで概ね127時間程度です。
次に過去問にかける時間です。
過去問にかける時間
過去問もテキストと同じく何周もします。ここではテキストと同じく6周します。
問題を解く時間と解説を見る時間に分けています。が、厳密に分ける必要はないのでトータル時間も記載しておきます。
15年分で計算しますがコロナによってできた所謂「2回試験」がある年は1年分ではなく2年分として数えます。
【1周目】
(問題:3時間×15年分)+(解説:1時間×15年分)=60時間
問題を解く時間は3時間と仮定します。宅建試験は2時間の時間制限がありますが、一周目はそんなスピードで解けないからです。
解説にかける時間と合わせると1年分でトータル4時間程度かかります。
【2〜4周目】
(問題:2時間×15年分)+(解説:1時間×15年分)=45時間
1年分でトータル3時間程度かかります。
2〜4周分なので×3します。
45時間×3=135時間
【5周目】
(問題:1.5時間×15年分)+(解説:0.5時間×15年分)=30時間
過去問は慣れてくるとサクサク解けます。だらだらやらなければ1年分でトータル2時間で終わらせられます。
【6周目】
(問題:1時間×15年分)+(解説:0.5時間×15年分)=22.5時間
早すぎるくらいですが1年分でトータル1.5時間で終わらせます。
過去問にかける時間はトータル「247.5時間」
過去問にかける時間はトータルで概ね247.5時間程度です。
テキストの127時間の倍近くかかっていますが、過去問は15年分なので相当な時間を要します。
テキスト(127時間)+過去問(247.5時間)
テキストと過去問をトータルすると374.5時間(374時間30分)です。繰り返しますがあくまで目安です。
374.5時間(374時間30分)と聞いてどんな感触でしょうか。こんなにかかるものかと感じたでしょうか。
この記事の上部に書いた通り宅建試験は初学者からだと300時間はかかると言われています。
400〜500時間は確保しておきたいと言われている試験なので今回の検証時間ではむしろ短いくらいです。
1週間で15時間の勉強時間を確保できる人がかかる期間は?
1週間で15時間というと平日1時間(計5時間)、土日(計10時間)の勉強時間を確保できるような人の目安になります。
分かりやすく375時間の勉強時間を15時間で割る(375÷15)と、25週かかります。
よって、おおよそ5〜6ヶ月が勉強期間の目安になります。
まとめ
大雑把にテキストは130時間、過去問は250時間としてスケジュールを考えてもいいでしょう。
もっと勉強時間を確保できるのであれば確保したほうがいいです。
「勉強したくないよ」という気持ちは痛いほど分かりますが試験直前になると「もっと勉強しておけばよかった」と思うものです。
今のうちにできることをやりましょう。
司法書士の実務をしながら大学講師をしている法律家。
個別指導はこちらから受けられます。
宅建士、司法書士、行政書士、貸金業務取扱主任者など法律系資格を保有。
法律未学習・高卒・フリーターから宅建試験をきっかけに法律の道を進む。