【大量解説】民法④-1 代理とは|権利関係 【司法書士監修!宅建部の練習】
目次
この記事で分かること
・代理の全体像
・代理人の資格
・顕明とは、代理人の権限
代理とは(99条)
代理とは、代理人に代理権を与え、代理人が『本人のためであることを示して(顕名)』第三者と法律行為をなすことです。
代理人とは、本人に代わって意思表示(売買や取消しなど)を行う権限を持つ者のことです。
代理人がした契約の法律効果は本人と相手方との間に生じるため代理人に帰属しません。当たり前のことを文字にしているため難しく感じますが、感覚的に理解していることだと思います。
代理の種類
代理は大きく分けて以下の二種類があります。
・法定代理…本人の意思によらず、法律の規定に従って代理人が選任される代理のこと
(ex.)未成年者の親権者、成年後見人など
・任意代理…本人が他人に代理権を授与して選任する代理のこと
(ex.)弁護士、司法書士への依頼など
未成年者を代理人にした場合の取り消しの可否
(設問)上記の未成年者Bを代理人に選任した場合、未成年者であることを理由にBがCと締結した契約をAは取り消せるか?
(答え)未成年者でも代理人に選任できますが「代理人が未成年者だから」という理由で本人Aが相手方Cとの契約を取り消すことはできません。「お前が未成年者を代理人に選んだんだから、未成年者の取消制度を都合良く使うな!」ということです(法の悪用を防止したいという趣旨です)。
【ひっかけ注意!】
どこが取り消せなくて、どこが取り消せるのか、区別することが重要だ!
「未成年代理人Bと第三者C」の間の契約は、上記の通り、取り消せない。
しかし、「本人Aと未成年代理人B」の間の契約については、未成年者ということを理由に取り消すことができるぞ!
”AB間の契約は取り消せる”が、”BC間の契約は取り消せない”わけだな!
自己契約・双方代理・利益相反、代理権の濫用
代理は論点の多い分野です。次に自己契約・双方代理・利益相反、代理権の濫用を見ていきます
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司法書士の実務をしながら大学講師をしている法律家。
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宅建士、司法書士、行政書士、貸金業務取扱主任者など法律系資格を保有。
法律未学習・高卒・フリーターから宅建試験をきっかけに法律の道を進む。